ぼくにはこれしかなかった。

ぼくにはこれしかなかった。

就職するだけが人生ではない――40歳を過ぎて本屋を開いた、岩手県盛岡市「BOOKNERD」店主が綴る、現在進行中の物語。

著者 早坂 大輔
ジャンル 書籍 > 小説・エッセイ
出版年月日 2021/03/26
ISBN 9784863241510
判型・ページ数 B6判・224ページ
在庫 在庫あり
1,540円(税込)
試し読み


就職するだけが人生ではない――40歳を過ぎて本屋を開いた、岩手県盛岡市「BOOKNERD」店主が綴る、現在進行中の物語。書き下ろしのブックレビュー「ぼくの50冊」も所収。


オンラインストア限定!
特典ステッカー封入
(5cm×5cm)



 
(本文より)
ぼくは40歳を過ぎてからこの小さな街に小さな本屋を作った。誰に笑われてもかまわなかった。それはぼくの人生で、生きることのすべてだったのだから。これはぼくの、ぼくだけにしか体験し得なかった物語だ。そしてその物語はいまもなお続いている。


(編集者より)
Instagram上で、ぼくは早坂さんと出会いました。当初は名前も年齢も知りません。ID名・ブローティガンは、2017年の夏の終わりに「会社を辞めるので、これが会社員としての最後のランチだ」とポストしました。それからすぐ。彼はニューヨークに本の買い付け旅に出発しました。書店でのアルバイト経験ゼロ、出版社にも勤務したことがない、40歳すぎの早坂大輔は、故郷ではない街「盛岡」に独立系の本屋を開業しました。店名は『BOOKNERD』。そう、彼は“本オタク”だったのです。それから2年。ぼくは彼に本を出さないか、と持ち掛けてみました。それは「なぜ会社をやめて、本屋をはじめたのか?」「いまはしあわせなのか?」「地方都市で商売は成立するのか?」といった疑問に回答してほしかったからに他なりません。本書に書かれている彼のドキュメンタリーは、いま、生き方や就職活動で悩んでいる人々の参考になるだろう、と思います。ぜひ、ご覧ください。

・面白かったのも超えて、心の火を灯された!という感覚の方が強いかもしれない(読書のすすめ 小川さん)

・「本屋本」みたいなカテゴリには収まらずに広く読まれてほしい本(BREWBOOKS 尾崎さん)

・静かに熱をおびた文章はもちろん、ブックレビュー「ぼくの50冊」も魅力的な一冊(toibooks 磯上さん)

・本屋という険しくも楽しい道。その先を行く先輩の姿は、意外にもちょっとかっこ悪くて、かっこいい。 (gururi 渡辺さん)

・日々何かに悩み、自分の生き方を見つめ直したいという方にはヒントとなる一冊に違いない。(本の轍 越智さん)

・こんな本が誰かの肩を押してくれたら嬉しい。(たろう屋 宮崎さん)










早坂 大輔(はやさか だいすけ)
1975年生まれ。サラリーマンを経て、2017年に新刊・古書店「BOOKNERD」を開業。書店経営の傍ら、出版も手がける。主な出版物に、くどうれいん著『わたしを空腹にしないほうがいい 改訂版』。
●ぼくにはこれしかなかった
 人間らしく生きるということは
 ぼくにはこれしかなかった
 ただなんとなく生きてきた
 習作のような日々
 チーズとたましい
 ぼくの読書遍歴
 小さな街で本屋をはじめた
 ニューヨーク・ニューヨーク
 ぼくにはこれしかなかった
 不ぞろいで、いびつで、間に合わせのような店、
 生きのびる方法をさがして
 いつに間にか本を作っていた
 ラプソディ・イン・ブルー
 テンダーロインのやさしさ
 出会いと別れ
 そして、つよい風が吹いていた
 オンラインと実店舗
 ベイエリア、夏、2019
 自由に生きるってどんな気分だろう
 子どもと疫病
 そして夏はまた過ぎゆく

●ぼくの 50冊

あとがき
書店様へ