フェルメール 光の王国

フェルメール 光の王国

科学と芸術のあいだを遊泳する著者の新境地 ANA機内誌『翼の王国』の人気連載の美術紀行が、ついに書籍化。

著者 福岡 伸一
ジャンル 書籍
書籍 > 福岡伸一の本
シリーズ 翼の王国books
出版年月日 2011/08/03
ISBN 9784863240407
判型・ページ数 A5判・256ページ
在庫 在庫あり
2,420円(税込)



彼らが焦がれた、その光に導かれ、

私は旅に出た。

画家ヨハネス・フェルメールと顕微鏡の祖アンソニー・ファン・レーウェンフック、そして哲学者ベネディクト・スピノザ。同じ年、同じ国に生を享けた彼らが同様に求めたもの、それは「光のつぶだち」だった。その光に導かれた旅の果てに辿りついた、大胆な仮説とは?生物学者・福岡伸一がおくる極上の美術ミステリー紀行。

“フェルメールの作品が所蔵されている美術館に実際に赴き、鑑賞する”をコンセプトに、世界各地の美術館が擁する珠玉のフェルメール作品を4年をかけて巡った、ANA機内誌『翼の王国』の人気連載の美術紀行が、ついに書籍化。

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●福岡伸一(ふくおか・しんいち)
生物学者。 1959年東京生まれ。京都大学卒。米国ハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授などを経て青山学院大学教授・米国ロックフェラー大学客員教授。 サントリー学芸賞を受賞し、80万部を超えるベストセラーとなった『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)、『動的平衡』(木楽舎)など、“生命とは何か”を動的平衡論から問い直した著作を数多く発表。  また、大のフェルメール好きとしても知られ、全世界に散らばるフェルメールの全作品を巡った旅の紀行『フェルメール 光の王国』(木楽舎)、朽木ゆり子さんとの共著『深読みフェルメール』(朝日新書)を上梓。 最新のデジタル印刷技術によってリ・クリエイト(再創造)したフェルメール全作品を展示する「フェルメール・センター銀座」の監修および、館長もつとめた。 2015年11月からは、読書のあり方を問い直す「福岡伸一の知恵の学校」をスタートさせ、校長をつとめている。
第一章 オランダの光を紡ぐ旅 8
フェルメール、レーウェンフック、そしてスピノザ ── フランクフルト、アムステルダム、ライデン 10
フェルメール、ラピスラズリ、そしてエッシャー ── ハーグ 21
フェルメール、エッシャー、そしてある小路 ── デルフト 32

第二章 アメリカの夢 40
東海岸の引力 ── ワシントンD.C. 42
ニューヨークの振動 ── ニューヨーク 52
光、刹那の微分 ── ニューヨーク 65

第三章 神々の愛でし人 83
言葉のない祈り。そしてガロア ── パリ、ブール・ラ・レーヌ 85
幾何学の目的。そしてルイ=ル=グラン ── パリ 93

第四章 輝きのはじまり 104
フェルメール、光の萌芽 ── エディンバラ 106
無垢の少女 ── ロンドン 116
フェルメールの暗号(コード) ── ロンドン 135
旋回のエネルギー ── アイルランド 147

第五章 溶かされた界面、動き出した時間 160
つなげるものとしての界面 ── ドレスデン 162
溶かされた界面 ── ベルリン、ブラウンシュヴァイク 177
壁、そして絵画という鏡 ── ベルリン 190

第六章 旅の終焉 204
土星の輪を見た天文学者 ── パリ 206
時を抱きとめて ── ウィーン 222

第七章 ある仮説 237

あとがき 252

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